費用対効果だけで人間を判断することはできませんが、間違いだとも言えないのは事実です。人をみる目がないリーダーは、それだけで通していくのもやり方です。
しかし、厚みのある組織を創る場合は、人徳を持った人物がポイントとなります。能力よりも、人徳と信用がある人を適材適所で配置することが組織づくりの要諦です。この「生産性だけでは語れない」という事実が、組織のおもしろいところなのです。迂闊に見える人物でも、人徳と信用がある人ならば必要なのです。
一方で組織の中が思惑まみれで、能力の高い信用できない人物ばかりになると、いずれ寝首を掻かれます。人徳と信用と能力を、いかにバランスするのか。リーダーの適性が問われる問題です。
また、リーダーとして、自分のまわりに人を置くならば、多少愚鈍でも誠実な人物に限ります。誠実な価値観を持つ人間しか、最終的にはアテになりません。
鼻が利く、目先が利く人物は、最後は裏切ります。組織は愚直で誠実な人たちによって運営できるように仕上げてしまうことが肝要。いつまでも枕を高くして眠れないような組織では発展しません。
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